序盤から試合の流れを作った明治が3年連続ZETT杯決勝進出!|ZETT杯2025 法政vs明治
◇法政4-7明治
16日・小野路球場
ZETT杯2回戦、法政対明治のカード。リーグ戦では1勝1敗と互角の戦いを見せていたが、序盤から攻守のリズムが揃った明治が最後までリードを守りきり、3年連続ZETT杯決勝へ駒を進めた。
ゲームは動いた。1回裏、明治の攻撃。1番・南風立琉(県立相模原)と2番・大澤宏徳(佼成学園)が四球で出塁すると、3番・橋本星哉(県立相模原)がセンター前へヒットを放ち、0アウト満塁のチャンスをつくる。ここで4番・佐藤宏成(福島東)がフルカウントの末、セカンドへゴロを転がしその間に3塁ランナーが帰還し1点を先制する。その後も5番・橋本大輝(県立鶴岡南)のレフト方向へのタイムリーツーベース、6番・篠田航輝(県立横浜緑ヶ丘)のタイムリーヒットにより明治はこの回一挙4点を獲得する。
続く2回裏も明治の攻撃は止まらない。1番・南風立がボールを見極め四球で出塁すると、2番・大澤がセンター前ヒットを放ちリズム良くチャンスを作る。さらに3番・橋本星が四球を選び1アウト満塁とさらにチャンスを広げる。再び満塁のチャンスで打席を迎えた4番・佐藤は、レフトへ飛距離十分の犠牲フライを放ち1点を追加した。尚も2アウト1,3塁で、5番・橋本大が初球を見逃さず、レフト方向にタイムリーヒットを放ち、さらに1点を追加した。しかしその後は、法政の先発・星勇登(森村学園)の好投に阻まれ、6点リードで2回の裏を終えた。

一方で、明治先発の溝渕京哉(県立高松)は5回まで被安打1の好投で、法政打線を寄せ付けなかった。
5回裏の明治の攻撃にも、ヒットやエラーで5番・橋本大のタイムリーヒットで1点を追加した明治は、さらに法政サイドを突き放し7点リードで、ゲームは後半へと差し掛かった。この試合、猛打賞2打点でチームに貢献した橋本大は試合を振り返り「僕の前の打者たちがチャンスをたくさんつくってくれました。打順も良い所に置いてくれたチームやキャプテンの期待に少しは応えることができて嬉しいです。」とコメントした。

しかし7回表、法政もこのままでは終わらない。この回を無得点に終わればコールドゲームとなる場面で、リーグ首位の意地を見せる。四球により1アウト1,3塁のチャンスを作ると、1番・東翔大(県立金沢桜丘)の放ったショートへの打球がエラーを誘引し、ホームベースへの悪送球によって、ランナーが帰還し2点を返す。その後も、2番・宮本寛人(日本大学第二)の内野安打と押し出しの四球により法政はこの回、4点を入れ、明治との差を3点差まで縮めた。
しかしその後は、明治2番手の成尾朋紀(熊本学園大学附属)を前に点差を縮めることができず、4-7で明治が勝利し、ZETT杯決勝の切符を掴んだ。明治主将の佐藤はこの試合を振り返り、「初回から明治らしい攻撃で先制点を挙げたものの3回以降に追加点を奪えず相手に得点を許してしまい終盤まで気の抜けない苦しい展開になってしまいました。決勝に向け集中力を欠くことなく、常にチャンスを生み出すチームにしていきたいです。」とコメントした。
明治は序盤から持ち前の打撃力で試合の流れを作り、最後までリードを守り切って勝利を収めた。リーグ戦での法政対明治の3回戦ではどのような戦いになるのか、非常に楽しみである。そして明治は3年連続でZETT杯決勝進出となった。決勝戦でも明治らしい野球を繰り広げ、念願のZETT杯優勝を期待したい。
文:稲村英里奈

