逆転許すも即反撃！慶應が明治との接戦を振り切る｜明治×慶應 2回戦

◇明治3-7慶應
30日・町田市営小野路公園野球場

序盤から互いに着実に得点機をつかむ展開となった明治×慶應の一戦は、終盤に大きく流れが揺れ動く熱戦となった。4回に慶應が勝ち越し、そのまま両チーム無得点で緊迫した展開のまま7回へ。しかし、7回表に明治が2点を奪って試合をひっくり返すと、その裏に慶應も3点を返して再逆転。さらに8回にも追加点を挙げ、最終的に7−3で明治を振り切った。

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初回、明治は平野佑樹(平塚江南)・橋本星哉(県立相模原)の連続四球で無死一、二塁とすると、捕逸で二塁走者は三塁へ。さらに悪送球の間に生還。明治が1点を先制した（0-1）。対する慶應も1番・鳥居智(関東学院)、2番・髙村泰彰(県立水戸第一)の連続四球で好機をつくり、6番・小池隆晴(県立湘南)の中適時打で同点に追いついた。

試合が再び動いたのは4回裏だった。慶應は6番・小池の二塁打から一死二塁とし、8番・三浦旭翔(本郷)が左適時打を放って勝ち越しに成功。4回を終えて2-1と慶應がリードし、その後6回までは両投手が踏ん張る締まった展開が続いた。

均衡を破ったのは明治だった。7回表、四球と安打で2死二、三塁の場面を作ると、5番・中田智大(県立大和西)が左越え適時二塁打を放ち、一挙2点を奪って2-3と逆転した。

しかしその裏、慶應がすぐに反撃した。1番・鳥居、2番・髙村、3番・溝江翔太(明治大学附属明治)の連続四球で無死満塁とし、4番・高尾宗太郎(県立光陵)の中犠飛でまず同点。続く5番・林佑真(芝)が四球で満塁とし、6番・小池は2ボールから高めの変化球を逃さず中堅へ打ち上げ、勝ち越しの犠飛に。さらに送球間に二塁走者も生還し、この回2点目を奪い4-3と逆転。劣勢を跳ね返す大きな一打となった。

勢いに乗った慶應は8回にも追加点を奪った。代打・永井柊(県立前橋)、9番・内田智也(県立横浜緑ヶ丘)が連続四球で無死一、二塁とし、1番・鳥居が空振り三振に倒れるも、2番・髙村が中前へ運ぶ適時打を放ち、6–3とリードを広げる。なおも一死一、三塁となった場面で、3番・溝江の内野ゴロ間に三塁走者も本塁へ生還し、スコアは7–3となった。

7回途中から登板した慶應・難波蔵之介(土佐)は、9回に二死一、三塁のピンチを招いたものの落ち着いて打者を打ち取り試合終了。明治の追い上げをしっかりと断ち切り、慶應が勝利を収めた。

4回の勝ち越しから7回の再逆転、8回のダメ押しまで、終盤に試合をものにする集中力が光った慶應。出塁を重ねた上位陣、勝負強さを発揮した中軸、粘り強く試合をつくった投手陣――そのすべてが噛み合ってつかんだ一戦の勝利である。終盤に強さを見せた慶應の戦いは、次戦へ向けても確かな手応えとなるはずだ。

文：江利川安奈