先発・飯島の気迫の投球で早稲田5連勝！｜早稲田×法政 1回戦

◇早稲田7-0法政
22日・八王子上柚木公園野球場

早稲田と法政、共に5試合目とリーグ戦前半の折り返しとなったこの試合。先発・飯島健心(本郷)の好投とチャンスを最大限に活かして得点を重ねた早稲田が7-0と7回コールド勝ちで法政を下した。

法政の朴澤一徹(県立大船渡)と早稲田の飯島健心(本郷)の両先発が好投をみせ、投手戦になるかと思われた矢先の4回表。法政の朴澤の投球が乱れはじめる。早稲田は1アウトから四球で出塁すると、5番・大畑瑛介(県立八幡)のライト前ヒット、6番・田島新大(県立横浜緑ケ丘)の打席での捕逸と四球で1アウト満塁とする。続く打者への3球目が大きく逸れ、その間に3塁走者がホームに還り早稲田が先制する。その後、四球による押し出しと1番・宮崎和輝(県立湘南)のライト前ヒットで2点を追加する。宮崎はこの打席について「前のバッターが四球だったので、初球を狙っていました。前の2打席は凡退していたので、良いところで打つことができよかったと思っています。」と振り返った。

なおも2アウト満塁と早稲田にチャンスが続く。ここで法政は投手を1年生の宮城光呂(市川)に交代するが、初登板で力が入ったのか制球が定まらず暴投が続き2点を与えてしまう。さらに2番・新井大悟(川越東)にセンター前ヒットを打たれ6点目。6-0と早稲田が法政を大きく突き放す展開となった。

その後、5回6回と法政の宮城も本来の投球を取り戻し、早稲田打線を無失点に抑える。
しかし7回の表、先頭の森悠生(市川)が相手のエラーを誘うバッティングで出塁。すかさず盗塁を決めると、続く吉井千央(鎌倉学園)がレフトへヒットを放ち0アウト1,3塁と追加点のチャンスをつくる。5番・大畑がライトに犠牲フライを打ち上げ7点目。裏の攻撃を0点で抑えることができればコールド勝ちとなる点差をつけた。大畑は打席を振り返って「今季は全然打てなくて本当に情けなかったけれど、やっとチームの役に立ててよかったです！後半戦は2季連続の全勝優勝に向けてもっと活躍したいです！」と語った。

ここまで早稲田の先発・飯島は緩急を自在に操る危なげない投球で法政打線を完璧に抑えている。7回裏も変わらず安定した制球で法政を0点に抑え、早稲田は7回コールド勝ち。今季5勝目を収めた。

この試合最速131km/hを叩き出し、7回被安打2と法政に点を入れる隙を見せなかった飯島は「法政打線はどの打者も強くスイングしてくる印象があったので、とにかく低くボールを集めることを意識していました。ランナーを背負った場面でも落ち着いて厳しいところで勝負できたのでよかったです。足がつらないように朝ごはんでバナナを食べたのが7回を投げ切れた要因かなと思います！」好投の理由を語ってくれた。

早稲田は飯島が7回を完封。7点を取った打線は打席での粘り強さが目立つ試合であった。対する法政はこの試合こそ打線が沈黙したものの、打力と粘り強さはここまでの4試合で証明している。また朴澤、福田壮汰(川越東)、原口雄成(西南学院)の3年生が中心の法政投手陣に新風を吹きこむか。ルーキー宮城にも注目である。
早稲田は前半戦5試合を終え、37得点7失点と投打噛み合った結果を見せた。特に失点は六大学の中でも際立って少なく、投手力の高さと取れるアウトを確実に取る堅い守備を感じられる。昨季から続く公式戦連勝記録をどこまで伸ばすのか。2連覇にむけて昨年王者は今年も勝利の快音を響かせる。

文：関日菜子