初戦、法政大学が慶應大学に5回コールド勝ち!|慶應×法政 1回戦
◇慶應2-12法政
18日・立川市営野球場
両チームにとっても負けられない初戦。序盤から得点を積み重ねていく法政の勢いを抑えたい慶應であったが打撃陣の勢いは止まらず。投打が噛みあった法政が5回コールドで勝利を掴んだ。
1回の裏に試合は動いた。今季1番に起用された東翔大(県立桜丘)はライトへヒットを放った。その後2アウトとなるが、ここで今季主将である5番・宮本寛人(日本大学第二)のタイムリーヒットにより先制点を掴んだ。
先制タイムリーヒットを打った宮本は「初戦ということで少し緊張していた部分もありますが、先制タイムリーを打ってチームに勢いをつけることができたらと思って打席に立ったので、打つことができてよかったです。まだ初戦なのでこの勝利の勢いを落とさずに次戦も勝てるように頑張ります。」と主将としての意気込みも語ってくれた。

先発・星勇登(森村学園)は1回表は三者凡退、2回表は1イニングを9球で押さえ流れを法政に引き寄せた。
その裏、法政先発・星のピッチングに応えるように2本のヒットと4つの四球で6得点となるビッグイニングをつくった。四死球により満塁とし、2番・木下翔馬(市川)のサードゴロの間に追加点を入れた。その後、3番・塩月宗久(県立宮崎大宮)の内野安打により再び満塁とし、4番・小澤翼、(日本大学藤沢)のライトへのタイムリーヒットにより2点を追加した。攻撃は続き四球、ファーストゴロで2,3塁とチャンスをつくり7番・林寿樹(花咲徳栄)の鋭いレフトへのタイムリーヒットにより更に2点を追加し7-0とした。
林は「1打席目に満塁のチャンスを潰してしまったが、2打席目もチャンスで回してくれたので絶対にチャンスをものにするという気持ちで打席に立ちました。3打席目も含め得点に絡むことが出来て良かったです。法政の開幕戦を勝利で飾れたことが何より嬉しいです。このまま優勝まで打ち勝つ野球を継続していきます。」と1打席目の悔しさをバネにした結果であることを語ってくれた。

3回表、慶應は2アウトから2つ連続の四球によりチャンスをつくるものの2番・鳥居智(関東学院)が空振り三振となりチャンスをものにすることができなかった。
先頭3番・溝江翔太がレフトへのヒットにより出塁する4回の攻撃。2アウトから四球により1,2塁とチャンスをつくると、7番・木村哲也(県立相模原)のサードゴロからファーストへの送球が逸れ、その間に2塁ランナーがホームに生還し7-1と反撃を開始した。コールドを避ける為にも攻撃を続けたい慶應であったが、先発・星が強気のピッチングを見せ次のバッターをセンターフライに打ち取り1点止まりとした。
どんどん点差を広げたい法政はエラーにより5番・宮本が出塁すると、続く6番・酒井大雅(県立日立第一)は四球を選び0アウト1,2塁とする。続くバッター7番・林、そして9番・黒田恒大(仙台育英)がヒットを放ち、点差を10に広げた。
慶應は5回の攻撃で四球、エラーが絡み1点を返し11-2とする。しかしその裏、法政がパスボールにより12点目を入れ5回コールドとなり試合は終了した。
法政の先発・星は「いいところもあったが、全体的に見ればあまり良くなかったです。制球力が足りない場面が多くあり、5回投げて6四球という結果になってしまいました。4回から球速も落ちてしまい、体力のなさが制球力の低下に繋がったと思います。次の試合に向けて筋トレ、走り込み、遠泳をさらにして体を強化したいです。」と今後に向けての意気込みも語ってくれた。

法政は今年のチームスローガンである「好球必打~打って打って打ちまくれ~」のように毎イニング先頭打者を出して、ヒットや四死球を絡めた上でチャンスをつくり得点を挙げる試合をすることができた。一方慶應は四死球が13と制球に苦しみ、打撃の方も1安打と抑え込まれてしまった試合だった。しかし相手ピッチャーの隙をついて得点を奪っていく後半の追い上げに怖さを感じた。両チームともこれから1年を通してどのような試合展開が繰り広げられるか楽しみである。
文:増子美咲