点の取り合いを制した明治がリーグ戦3勝目を挙げる!|明治×立教 1回戦
◇明治16-8立教
6日・スリーボンドベースボールパーク上柚木
夏の厳しい暑さが感じられる日差しの中行われた、今季初対戦の明治対立教の1回戦。両チーム初回から点を奪い合う白熱した試合となり、総得点24点の激しい点の取り合いを制した明治が7回コールドで勝利を収めた。
1回の表、明治の攻撃は1,2番打者の南風立琉(県立相模原)と大澤宏徳(佼成学園)が共に四球で出塁をし0アウト1,2塁のチャンスを作る。続く3番・橋本星哉(県立相模原)は三振に倒れたものの、4番・佐藤宏成(福島東)への投球でダブルスチールが成功し、且つキャッチャーがサードへ投げた送球が逸れてしまい、3塁ランナーの南風立が帰還し 1点を先制する。しかしその後は、立教の先発の岡田悠生(都立翔陽)の好投で2三振に倒れ、追加点を取ることはできなかった。
反撃したい立教はその裏、先頭打者の 1番・甲斐惟畿(桃山学院)がセンターへのヒットで出塁すると、2番・杠拓登(市川)が四球で出塁。続く3番・坂本大樹(県立牛久栄進)が三振に倒れたものの、4番・小原佑斗(都立小山台)がレフトへのヒットを放ち、1アウト満塁とする。チャンスを免れたい明治であったが、明治の先発・佐藤翔斗(県立川和)が5番・小畑綱(県立所沢)に対し、押し出しの四球を許してしまい 1点を追加し同点とする。尚も満塁のチャンスで逆転したい立教であったが、佐藤翔の好投により 追加点獲得とはならなかった。

ゲームが大きく動いたのは2回の表、明治の攻撃。先頭打者・篠田航輝(県立横浜緑ヶ丘)がセカンドへの内野安打で出塁すると、続く林田紹吾(県立熊本北)が四球で出塁し0アウト12塁のチャンスを作る。ここで8番・滝本陽大(川越東)がセカンド方向へ放ったバントがうまく転がりヒットとなり、満塁にチャンスが広がる。そして9番・橋本大輝(県立鶴岡南)が初球をライト方向へタイムリーヒットを放ち1点を追加し、尚も満塁のチャンスで 1番・南風立がライトへのタイムリーヒットを放ち、さらに 1点を追加する。ここで2番・大澤がピッチャー方向へゴロを転がし、フォースアウトになるかと思われたが、ピッチャーのホームベースへの送球が逸れてしまい、2,3塁ランナーが帰還しさらに2点を追加した。尚も0アウト1,3塁のチャンスで3番・橋本星がライトへ犠牲フライを放ち3塁ランナーが帰還、続く4番・佐藤宏も右中間へタイムリースリーベースを放ち1塁ランナーが帰還しさらに2点を追加した。しかしその後は岡田の前に追加点を入れることができなかったものの、この回明治は6点を追加した。
さらに3回の表、明治の攻撃。先頭打者の7番・林田がレフトへの単打で出塁すると、8番・滝本がサードのエラーで出塁し、0アウト1,2塁のチャンスを作る。9番打者がアウトになるものの、1番・南風立がセンターへタイムリーツーベースヒットを放ち1点を追加し、2番・大澤もショートのエラーで出塁し、さらに1点を追加した。尚も1アウト1,2塁のチャンスで続く3番・橋本星がライト方向へタイムリーツーベースヒットを放ち1点を追加し1アウト3塁。また4番・佐藤宏のショートゴロ間に3塁ランナーが帰還し、その後は追加点は入らなかったものの、明治はこの回、4点を追加しゲームカウントを11-1とした。

反撃をしたい立教は3回の裏の攻撃、先頭打者の3番・坂本が四球で出塁すると、4番・小原が左中間へのタイムリースリーベースヒットを放ち1点を追加。代打の5番・綿貫心大(県立沼田)は死球で出塁し、ここで明治は先発ピッチャー佐藤翔から佐藤碧(市川)へ変更。0アウト1,3塁のチャンスで6番・菊田悠希(県立国府台)は三振に倒れるも、その投球がパスボールとなり3塁走者が帰還し1点を追加する。その後、7,8,9番に対し3者連続四球やワイルドピッチが重なり、立教は2点を追加する。また代打の1番・高下治輝(専修大学松戸)の犠牲フライにより1点を追加し、立教はこの回一挙5点を追加し、まだまだ試合展開が読めない状況となった。
ゲームスコア11-6で迎えた4回の表、明治の攻撃。立教のピッチャーが菊田に変わり、1,2番打者の四球による出塁と9番・橋本大によるヒットで1点を追加するも、その後は打線がうまく繋がらず、ダブルプレーでこの回を終えた。4回の裏、少しでも反撃をしたい立教の攻撃。途中から明治のピッチャーが鈴木海希(県立鶴嶺)へ変わり、3四死球とワイルドピッチが絡み、ゴロ間に1点を追加したものの、その後は打線が上手く繋がらず、両チーム1点ずつを追加し、5点差は変わらないまま4回を終えた。
差を広げたい明治は5回の表、先頭打者の2番・大澤がライトへのシングルヒットで出塁すると、その後四球でさらにチャンスが広がる。ここで立教のピッチャーが山崎翔太(県立千葉東)に代わり、4番・佐藤のタイムリーヒットにより1点を追加するも、その後は山崎の好投により追加点とはならなかった。しかし5回裏の立教の攻撃、鈴木海による好投でこの試合明治は初めて、立教を三者凡退に抑えることができ流れが傾いたかに思われた。
そして6回表の明治の攻撃。先頭打者の8番・鯖江凱(県立平塚江南)がサードのエラーで出塁すると、続く9番・涌嶋陽太(佼成学園)のレフトへのタイムリーツーベースヒットにより 1点を追加。0アウト2塁で、その後1番・小池考徳(都立成瀬)もサードのエラーで出塁しさらに 1点を追加した。3番打者はアウトに倒れるも、4番・佐藤宏がこの試合4打点目となるレフトへタイムリーヒットを放ち、この回明治は3点を追加し、ゲームカウントを16-7とした。

6回裏、7回表は両チーム無得点に終わり、迎えた7回裏の立教の攻撃。6回からマウンドに上がっている明治の郡山陽向(仙台育英学園)は先頭打者をフライアウトに打ち取ったものの、その後2者連続四球を与えてしまい、1アウト1,2塁のピンチを招く。その後三振により2アウトとするも、続く打者がショートのエラーにより出塁し、2塁ランナーが帰還し 1点を奪い返した。尚も2アウト1,3塁のチャンスで、なんとしても追加点を避けたい明治であったが、3番打者をフライアウトに打ち取り、7回コールドで16-8で明治が勝利を収めた。
4打点の活躍を見せた、主将・佐藤宏は試合を振り返り、「直近の試合でかなりチームに迷惑をかけてしまっていたのでようやく4番の役割を果たせて良かった。チームとしては、途中で苦しい試合展開になってしまっていたが、一年生ピッチャーがなんとか持ち堪えてくれたおかげで勝てた試合だった。この試合でリーグ戦の前半が終了したため、後半戦に向けて攻守の課題を解決していきたい。」とコメントした。
今季初対戦となった明治対立教のカードは、より多くのチャンスをものにした明治が勝利を収めた。両チーム主力揃いではなかっただけに、惜しい場面も多く見られたが、最後の最後まで試合状況が読めない白熱した総力戦の試合となった。また両チーム1年生の活躍も多く見られ、秋の再戦ではどのような試合展開になるか非常に楽しみである。
文:稲村英里奈