背水の陣で臨んだ立教、意地の13得点の猛攻でリーグ戦2連勝!|立教×東京 2回戦

◇立教13‐2東京
29日・上柚木球場

雲ひとつない快晴の青空の中で行われた立教対東京の2回戦。1回戦では東京が勝利したため、この試合で敗戦した場合は勝ち点を奪われるという立教にとっては後がない状況だったが、13得点の猛攻で勝利し、今シーズン初のリーグ戦二連勝を納めた。

まずは1回、立教の先発・岡田悠生(都立翔陽)、東京の先発・黒田伊織(東大寺学園)の両先発は共に三者凡退に抑え、完璧な立ち上がりであった。

先発・岡田

試合が動いたのは2回裏、東京の攻撃。4番の和田勇誠(県立浦和)が内野安打で出塁し、その後は投手のボークや、進塁打によって2アウト・3塁のチャンスを作った。この場面で、6番の河原井龍樹(県立水戸第一) がライトへのタイムリーヒットを放ち、先制に成功する。

しかし3回表、追いつきたい立教はすぐに反撃の狼煙をあげる。黒田から9番、1番の打者が連続して四球を選び、後続の打者が凡退するも、ワイルドピッチによって1アウト2,3塁とチャンスが広がる。この場面で3番・田中歩武(県立厚木)が起死回生の同点タイムリーヒットを放った。さらに、4番打者の押し出しの四球、5番・坂元開哉(佼成学園)のタイムリーヒットによってこの回4点をもぎ取り、逆転に成功する。
同点のタイムリーヒットを放った田中は「どん詰まりだったけどいいところに落ちてくれて良かったです。」と満足した顔で語った。

2回表に同点のタイムリーヒットを放った田中

そして3回裏、岡田は先頭打者に四球を許し、その後は2アウト2塁のピンチを背負う。チャンスをものにしたい東京の3番・小谷逢斗(県立浦和)は三遊間へ強烈なライナー性の打球を放つ。しかし、三塁手の小畑綱(県立所沢)が打球をダイビングキャッチしてピンチを救い、一気に試合の流れを立教に引き寄せた。

さらに5回表の立教の攻撃。東京の2番手・ 山家璃空人(県立旭丘)を攻略し、立教打線が爆発する。9番・ユ・ジソン(三山)、3番・田中がタイムリーヒットを放つなど、この回だけで立教は5安打・打者一巡の猛攻で5点を追加した。
その後は、先発・岡田と二番手・山崎翔太(県立千葉東)の好投によって3回から6回まで東京打線を0点に抑えた。そして立教は、7回表にも4点を追加し、点差を12点に広げた。

5回表にタイムリーヒットを放ったユ・ジソン。

7回裏、後がない東京は立教の3番手・門田憲資(都立小山台)から5番・加賀谷昊(県立千葉)が二塁打を放ち、0アウト2塁のチャンスを作る。6番、7番打者は三振に倒れるも、8番・駒井清了(金沢大学付属)が左中間にタイムリー2ベースを放ち、1点を返した。しかし、反撃もここまで。門田が後続の打者をセカンドゴロに打ち取り、13-2で立教が勝利した。

7回裏 レフトへのタイムリー2ベースを放つ駒井

副主将の坂元は試合を振り返り 、「序盤、なかなか相手ピッチャーを捉えることができないまま、1点先制されてしまったが、四球などで出塁しながら、タイムリーヒットが出たことで流れを掴むことができました。1年生のピッチャー陣も安定していて、リズム良く抑えてくれたので、相手に流れを渡さなかったことが1番大きかったと思います。キャプテン不在だったことや、選手がいつもと比べて集まらない中で、選手全員がよくやってくれました。コールドで勝つことは滅多になかったので、チームにとっても大きな自信になったと思います。」と語った。


立教は、前回の早稲田戦に続き、2連勝をつかみ取った。8月に入ってからは失点が減り、打線もつながるようになり、チームの調子は確実に上がってきている。昨季2位の片鱗を見せ始めている立教は、今後も粘り強い戦い方でリーグ戦の優勝争いに食い込んでくることが期待される。
一方、敗れた東大も進塁打などで着実にチャンスを作り、タイムリーヒットで得点する堅実な攻撃は今季が始まってから今も健在である。今後も守備と打撃のバランスが良い東京が各チームの脅威となることは間違いないだろう。

文:小畑綱

 

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