早稲田、序盤の猛攻で乱打戦制す!|早稲田×立教 2回戦
◇早稲田11-8立教
12日・町田市営小野路公園野球場
早稲田と立教による壮絶な打撃戦となり、早稲田が11対8で勝利を収めた。試合は両チーム合わせて23安打が飛び交う展開となったが、早稲田が序盤に奪った大量リードを守り切り、立教の追い上げを振り切った。
早稲田は初回、先頭の高地将太郎(灘)がセカンドへの内野安打で出塁すると、3番・倉賀野稜希(鎌倉学園)の強烈な打球がファーストの失策を誘い、1点を先制した。続く4番・大野弘高(川越東)が四球で続くと5番・森悠生(市川)がセンター前安打を放ち追加点を入れる。その後1点を追加し、初回に3点先制した。
1回裏、2番・小畑綱(県立所沢)が安打を放つも後続を打ち取られ、0点に終わる。
2回表、先頭の山口大登(順天)が四球で出塁すると、続く8番・上杉祐翔(鎌倉学園)がレフトオーバーの2塁打を放ち、1点を追加する。その後も、安打と相手の失策によりこの回一挙5点を追加する。
2回裏、反撃したい立教は5番・岡海善(県立浜田)がセンター前安打を放つと続く6番・坂元開哉(佼成学園)の打球が早稲田の失策を誘い、0アウト1,2塁のチャンスを作る。ここで、7番・坂本大樹(県立牛久栄進)、8番・北山竜羽(県立水戸桜ノ牧)が連打で続き、3点返した。しかし、早稲田、先発の新名海央(県立大分舞鶴)に後続を打ち取られ、この回を終えた。
早稲田は3回にも1点を追加し、5回表、2つの四球などで2アウト2,3塁のチャンスを作ると4番・大野がレフトオーバーのタイムリー2塁打を放ち、2点を追加する。この打席を大野は、「9-3の6点差、フォアボールで出た2人のランナーを置いた状態だったのですが、前回の試合の悪いイメージがあり、後半試合がどう動くかわからなかったので、こういったチャンスで取れる時に取ってコールドの点差に持ち込まなきゃいけないと思い打席に立ちました。また、前回小野路対立教でHRを打っているためスイングが大きくならないように心がけ、結果的に上手くミートして捉えることが出来たのでチームとしても個人としても良い一打席になったと思います。」と振り返った。

5回裏、1番・杠拓登(市川)のライト前安打と失策で1アウト3塁のチャンスを作ると、2番・小畑がセンターへ安打を放ち1点を返し、反撃の狼煙を上げる。
6回裏、立教はこの回からマウンドに上がった早稲田2番手の瀬古陽介(県立明和)を捉える。先頭の岡が四球で出塁すると、その後失策や安打で5者連続し、その間に3点を追加しその差を4点までに縮める。
早稲田は6回以降ランナーは出すものの、立教の投手陣の粘りの投球で追加点を奪うことができなかった。
8回裏、6回途中から投げる早稲田3番手の安井恒太(日比谷)を捉え始める。先頭の北山が初球を捉え、センターに安打を放つと、続く打者は抑えられるものの1番・杠が四球で続き、2番・小畑がレフトへ安打を放ち、1点を追加する。最小失点に抑えたい早稲田は1アウト1,2塁の場面で4番手の飯島健心(本郷)に変える。なんとか流れに乗りたい立教だったが、飯島の前に2者残塁で抑えられる。このまま、飯島が最後まで投げきり、早稲田の勝利となった。

この日2安打3出塁1打点1盗塁と大活躍の上杉は、「前回の立教戦では終盤に踏ん張りきることが出来ず、逆転を許してしまったので、今回の試合では点を取れる時に1点でも多くとることが大切だと考えていました。前の試合で1点の重みを身に染みて感じていた分、得点圏で打席が回ってきた時は少しプレッシャーを感じていました。しかし、自分が打席に入る前に先輩方が明るく声をかけてくれたため、リラックスして打席に入ることが出来ました。終盤まで緊迫した試合展開でしたが、最後まで集中力を切らさず戦い抜き、勝つことが出来て本当に良かったです。」と打席を振り返った。
立教は序盤に点を失ったものの自慢の打撃力で追い返す強さを見せた。対する早稲田は序盤に大幅なリードを奪ったが、中盤から終盤にかけて得点力が下がることや継投が課題として挙げられる試合展開となったものの、しっかりとリードを守り切ることができた。今後も両校の活躍を期待する。
文:高地将太郎

