下位打線の活躍を見せつけた法政が王者明治を下す!!|ZETT杯2022 明治×法政
◇明治2-9法政
10日・あきる野市民球場
ZETT杯開幕戦。リーグ戦では惜しくも明治に敗れ準優勝となった法政だが、下位打線の活躍を見せつけ見事白星を挙げた。
明治の先発・堀野舜平(都立小山台)と、法政の先発・五十嵐大智(県立高志)がともに三者凡退に打ち取り、初回は両校無得点となった。先制したのは明治。2回表、1アウト満塁のチャンスで打席に臨んだのは7番・高垣豊(都立城東)。サードへのタイムリーを放ち、3塁ランナーが生還。さらに、9番・藤﨑匠生(高知中央)の死球によりもう1点を追加した。
明治に先制点を許してしまい、なんとしてでも点を取り返したい法政。主将・4番・近藤幸雄(市立橘)が四球で出塁。5番・石橋友(塩尻志学館)と6番・上田達也(聖徳学園)のヒットが続き、ノーアウト満塁のチャンスとなった。その後、1アウト満塁となり、満を持して打席に立ったのは8番・伊藤良馬(八千代松陰)。ライトへの鋭いタイムリーを放ち、2,3塁ランナーが生還。さらに、2番・片岡勇貴(明法)の三遊間ヒットと相手のエラーにより、もう2点を追加した。この回で一挙に5点を獲得した法政が試合の流れを引き寄せた。
チームを勝利へと近づけた伊藤は、「表に2点取られてしまったので、まずは1点でも返そうと思う気持ちで打席に立ちました。3年生の応援が聞こえてきたので何とかして応援に応えようと思いました。打てない日が続いていたので最後の大会でヒットを打つことが出来てとても嬉しいです。3年生には感謝しかないです!!」と打席を振り返った。
4回裏、またしても点を追加した法政。ライトへのタイムリーを放った9番・西村佳紘(県立川和)は、「最近はチャンスで力が入って打てていなかったので、脱力を意識して打席に立ちました!1試合でも多くみんなとプレーしたいです!」とコメントした。
リーグ戦覇者としての意地を見せたい明治だが、チャンスを作るもスコアボードに0を連ねる結果となってしまった。
6回裏でさらに2点を追加し、コールド勝ちまであと一歩となった法政の7回。2アウト3塁で打席が回ってきた上田はサードへと際どい打球を放ち、見事法政が明治を下した。
サヨナラを決めた上田は「サヨナラの場面で回ってくるのは、野球人生で今日が最後だと思ったので、楽しみたいと思って打席に入りました。試合を決めることができて最高の思い出になりました。」と語った。
明治は本試合をもって今シーズンが終了。最後の最後までリコタイを盛り上げてくれた。
シード権を獲得し、決勝へと駒を進めた法政。勝っても負けても3年生にとっての最後の試合で、見事勝利を掴み有終の美を飾れるのだろうか。法政のZETT杯二連覇に期待が高まる。
文:田崎澪