立教の”Wコウタロウ”3年間チームを支えた2人の功労者| 2021引退特集
立教は今季、立教史上初のリーグ2位という記録でシーズンを終えた。立教はダークホースとして台頭し、過去最高であったAクラス入りを果たした一昨年から急成長を遂げていた。その躍進の裏には3年間スタメンとして活躍した2人の”コウタロウ”がいた。
北里洸太朗(山手学院)と小野耕太郎(山手学院)、普段は「ざと」、「おぬ」などとあだ名で呼ばれることが多く、名前で呼ばれることに馴染みはないが、2人とも名前にコウタロウを持つ。彼らは 3年間かたや立教の正捕手として、かたや二遊間、時には投手も務めるユーティリティプレイヤーとして、立教を支え続けた。
2人は同じ名前を持つだけでなく、共に神奈川県の進学校・山手学院の出身。家も近く、高校時代から互いに切磋琢磨してきたチームメイトでもあった。
北里は高校時代もチームにおいて4番打者として活躍していた。リコタイにおいても立教の正捕手不在というチーム事情もあり、入部後すぐに1年ながらスタメンマスクを被り、南、野口ら先輩投手を巧みにリード。2年前のリーグ戦においてダークホースとなった立教の中心人物となった。2年からは4番を任され、最高学年の3年からは主将も兼任した。普段無口な彼だが、チームメイトからの信頼は厚い。
そんな寡黙な北里とは正反対の性格を見せるのが小野耕太郎だ。立教内で1番ムードメーカー・盛り上げ役という言葉が似合う選手ではないだろうか。小野もリコタイに入部後、1年生時から丁寧な守備力とシュアなバッティングを買われ二遊間でレギュラーとして活躍。投手不足が毎年叫ばれる立教において投手としても登板し、幾度もチームを救ってきた。チームメイトに対しての軽口が特徴でもある彼だが、野球の知識・判断も鋭く、今季は選手兼監督も務めた。
共にタイトルを獲るなどの目立った功績こそないが、3年間スタメンとして活躍してきた。彼らの1学年上の先輩にあたる野口優希(川越東・立教OB)は彼らを「北里とは約2年バッテリーを組んだが、捕球が上手いから安心して投げられた。打撃に関しても長打を打てるいいバッター。総じて1プレーごとにチームに与える影響が大きかった。小野は打つ・守る・走るすべてにおいてアベレージが高くどこにいても機能する。加えて視野が広く、いろいろなことに気づくのでいい場面で試合中に声かけなどもしてくれた」と評価し、「1年から立教を支えてくれてありがとう。お疲れさまでした。旅行のお誘い待ってます(笑)」と労った。