土壇場での逆転劇!法政、慶應との激戦を制す|法政×慶應 2回戦
◇法政10-9慶應
3日・伊勢原サンシャインスタジアム
勝負が決まったのは、まさかの最終回だった。慶應がリードを広げ、法政は4点を追う展開で9回を迎える。それでも法政打線は最後まで諦めず、一挙5得点で試合をひっくり返した。最後の最後に訪れた大逆転劇。法政が10-9で慶應を下した。
1回の表、慶應先発・向井健二 (都立駒場)が初回から力のある投球を見せ、法政打線から2つの三振を奪う。一方、法政先発・石塚佑真(法政大学第二)も初回を無失点で切り抜け、両チーム無得点のまま試合は始まった。
しかし2回の裏、7番・島村侑(県立横浜氷取沢)が左翼手の頭を超える二塁打を放つと、続く8番・増田尚真(麻布)も適時打となる右中間への二塁打を放ち慶應が先制点を挙げた。
追いつきたい法政は3回の表、2番・宮近渉(日本大学習志野)が左安打を放ち、四球や捕逸が絡みチャンスを広げ一死二、三塁のチャンスで4番・髙野誠貴(県立名古屋南)の犠飛で同点とし4番としての仕事を果たす。
5回の裏、一死から1番・溝江翔太(明治大学付属明治)が中安で出塁すると、失策などが絡み、二死二、三塁から4番・林佑真(芝)が適時打となる左安を放ち走者二人が生還し、勝ち越しに成功した。
さらに6回の裏、2アウト一塁から失策と安打で満塁のチャンスを作る。ここで3番・髙村泰彰(県立水戸第一)が右中間への走者一掃となる適時打を放ち、慶應が一挙3点を追加し、リードを広げた。
反撃をしたい法政は、7回の表、一死から8番・立川兼伸(東福岡)と9番・中村晃佑(拓殖大学第一)が中安で続き、一死一、二塁から1番・水島健(県立糸魚川)が適時打となる左安を放ち1点を返す。3番・上野陸月(日本大学第二)も一、二塁間を破る適時打を放ち、さらに1点を追加。続く打者の打席では捕逸の間に走者が生還し、法政が点差を縮めた。
さらに5番・中村晃希(聖徳学園)が適時打となる左安を放ち1点を返すも、二塁走者は本塁を狙ったところでタッチアウト。法政はあと一歩まで迫ったが、同点には届かなかった。
7回の裏、慶應の攻撃は二死から動き出す。連打で一、二塁とチャンスを作ると、1番・溝江が適時打となる右安を放ち一点を奪う。なおも一、二塁の場面で、今度は2番・西目光太朗(県立前橋)が適時打となる二塁打を放ち、さらに2点を追加した。慶應はこの回、終盤に貴重な3点を加え、リードを広げた
8回の裏、法政は長阪優輝(県立静岡東)に投手交代する。長阪は慶應打線から2つの三振を奪い、この回を無失点で抑えた。慶應に追加点を許さず、法政は最終回の逆転へ望みをつないだ。
9回の表、法政は5-9と4点を追う場面で最後の攻撃を迎えた。先頭の9番・中村晃佑が右中間への三塁打を放つと、1番・水島が四球で出塁。一死二、三塁から3番・上野が適時打となる二塁打を放ち、まず1点を返した。さらに四球などで二死満塁となり、代打・山中亨留(法政大学第二)は振り逃げで一塁へ。捕手が一塁への悪送球の間に三塁走者が生還し、法政が1点を返した。二死満塁から7番・齋田忠男(日本大学第二)が左翼手へ放った飛球は、相手の失策を誘う。これが走者一掃となり法政はこの回一挙5得点を挙げ、逆転に成功した。この逆転劇の流れを作った中村晃佑は試合後「四点差の先頭だったので、死に物狂いで出塁してやろうと思ってました。継投した初球を強く振り切っていい流れ作れてよかったです!三塁ベース上から、ベンチのみんなが喜んでくれている姿を見て、このチームで一試合でも長く戦い続けたいと、改めて思いました。まさき(髙野誠貴《県立名古屋南》)の漢泣き、もう一度見届けたいんでそのためにもみんなで勝ちましょう!(笑)」と振り返った

9回の裏、長阪は安打を1本許すも、3つの三振を奪って慶應打線を抑え込んだ。法政はリードを守り切り、劇的な逆転勝利を収めた。
試合後キャプテンの水島は「最後の最後まで苦しい展開でしたが、何とか勝ち切ることができました。チームのスローガンである「繋ぐ打線」も、少しずつ形になってきたと感じています。特に9回、先頭の晃佑(中村 晃佑 《拓殖大学第一》 )が放った会心のライトオーバーの一打がチームに勢いをもたらしてくれました。次戦でのさらなる活躍に期待しています。」と試合を振り返った。

最後まで勝敗の行方が分からない法政と慶應の一戦は、9回に一挙5点を奪った法政が10-9で逆転勝利を収めた。中盤にリードを広げた慶應が試合を優位に進める一方、法政も粘り強い守りで最終回の攻撃につなげる。そして迎えた9回、法政打線がつながり、土壇場で試合をひっくり返した。最後まで諦めない法政の粘りと、慶應の力強い攻撃がぶつかり合った白熱の一戦。両校が次戦でどのような戦いを見せるのか、今後にも注目したい。
文:宮近渉・江原正博


