壮絶な乱打戦、早稲田に軍配が上がる|早稲田×明治 2回戦
◇早稲田15-6明治
26日・立川市営野球場
試合中盤は主導権を交互に奪い合い接戦に。終盤に早稲田が明治を突き放し勝利した。
試合を先に動かしたのは明治だった。2回にノーヒットながらも相手の四死球とエラーで2点を先制、明治主導の試合展開を作る。序盤のうちに点差を縮めたい早稲田は3回、四球2つとヒットで1アウトランナー満塁とすると、4番・新井大悟(川越東)がタイムリーヒットを放つ。さらにその返球が逸れている間にランナーが全員生還し3点を取り返し逆点、試合の主導権を奪い返した。早稲田は4回にも9番・山田真透(鎌倉学園)、1番・野中大聖(西南学院)、2番・宮崎和輝(県立湘南)の3連打で2点を追加。好調な早稲田打線が投手を援護した。
反撃したい明治は4回裏、先頭打者の8番・岡野壮太(明治大学付属中野八王子)がセンターにヒットを放つと、後続が四球やエラーでチャンスを拡大し1点を取り返す。なおも1アウトランナー満塁のチャンスから4番・大塚寛大(星野)、5番・高垣豊(都立城東)、6番・松本朋大(都立昭和)の3連打でランナーを返し、この回4点を奪い逆転に成功する。
早稲田はすぐに1点を取り返し、5回終了時点で6-6と接戦に。決着をつけたい早稲田は6回、5つの四死球と3番・横田栄人(早稲田佐賀)の猛打賞となるセンター前ヒット、5番・渡邉一登(早稲田佐賀)のタイムリーツーベースヒットを含む3安打で、大量7点を追加する。横田は「次の1点を取ったチームに流れが来ると思っていたので、まずは塁に出て新井や渡邉に繋ぐことを意識しました。変化球の対応には自信があるので、追い込まれた中で低めの変化球にしっかりと反応できて良かったです。」と話した。
何としても追いつきたい明治は6回裏に連続ヒットで0アウト1,2塁のチャンスを作るも、後続が倒れ2アウト1,2塁となる。7番・飯村純弥(川越東)がライト前にヒットを放ち得点のチャンスかと思われたが、早稲田の右翼手・宮崎のバックホームでランナーが刺され無得点に終わった。
明治の反撃を振り切った早稲田がさらに点差を広げ15-6とし、7回コールド勝ちを収めた。
両チーム共に打撃好調の中で、いかに四死球やエラーで出したランナーを返せるかが勝敗のカギになった。涼しくなる秋以降は投手にとって投げやすい環境となるので、好投手を攻略するためによりハイレベルな駆け引きが生まれるのではないかと感じている。
文:森川岬楠