「未だに自分なりのキャプテン像というものを確立できていない」 早稲田・別府要主将(国際基督教大高)試合後談話|リーグ開幕戦 早稲田×慶應
3連覇中の名門早稲田のキャプテンに就任した別府要(国際基督教大高)。過去のキャプテンたちとは違い、プレーヤーとしての実績はお世辞にも華やかなものではない。いわば「人柄」で勝負するタイプだ。
チームと、自分自身と悩みながら対話を続けるその胸中を聞いた。
主将として迎えた開幕戦。正直な気持ちを。
試合前は、リーグ戦4連覇、そして2年連続の二冠を狙う早稲田として、未だに自分なりの主将像というものを確立できないままのリーグ戦初戦になってしまうと感じていました。自分が100%の自信のないまま試合に入ることをチームに申し訳ない気持ちがありました。
申し訳ない気持ちとは?
過去2年の主将のように、プレーで周りに示すことができない分、普段の言動や練習時の行動でチーム内の規律を正しい方向へ導けたらと考えていましたが、まだまだ力不足でした。
先攻を選択したのはどのような意図があったか?
チームとしても宮崎でのオープン戦で思うような結果の出ない中の開幕戦で、勝つときも負ける時も大味な試合になるのでは、という予想もあり、先攻を選択しました。結果としてそれが裏目に出てしまい、接戦を戦える力のあったチームを信じられなかった責任を痛感しています。
試合前にはどのような言葉を選手にかけたか?
選手には、「王者の野球を見せよう」というお願いをしました。その言葉通りの戦いを見せてもらったと思っています。
最終回、サヨナラのピンチではタイムを取ってマウンドに向かった。どのようなことを話したか?
実は、先頭打者をエラーで出した段階でタイムを取りかけました。しかし、次が9番打者でここまで結果も出ていなかったため、投手の多田雄一(柏陽)に余計な気負いを与えるのを恐れて、後手に回ってしまいました。ここの気の緩みが、チームに伝染してしまったように感じられます。
結局同点に追いつかれた後マウンドに向かいましたが、「こうなってしまったからには、開き直って投げるほかない。」と発破をかけることしかできませんでした。そのあとの1、2番を抑える具体的なアイデアの提案や、思わぬ形での失点に混乱する内野陣を落ち着かせるまでには至りませんでした。
改めて言葉で伝えることの難しさを感じましたね。
4連覇のかかるリーグ戦。今日の敗戦を踏まえて、今後の目標を。
これは試合前、試合後にもチーム内で確認したことですが、リーグ戦の本質は「同じ相手に2度負けないこと」です。もう2度と慶應には負けません。そのための布石は、今回十分に打つことができたと感じています。あとはチームに足りないものを自分たちで考え、補うことでさらにレベルアップした「王者の野球」を見せることができるはずだと考えています。
ありがとうございました。
ありがとうございます。お疲れ様でした。