[リコタイ2020野球リーグ戦・優勝のゆくえ] 慶應の連覇か、法政・立教の下剋上か
新型ウイルスの感染拡大により開幕が遅れ、今季のリコタイは一回戦総当たり制(各校5試合)でリーグ戦が行われている。そんな異例のシーズンも残すところ5試合。優勝のゆくえは連覇を目指す慶應、昨季リーグ5位からの下剋上を狙う法政、そして今季もダークホースとして躍進を見せる立教の3チームに事実上絞られた。
11月23日時点の勝敗、勝ち点は以下の通り。
今後のリーグ戦日程
11月27日(金)17:45開始 立教ー法政 @小野路球場
11月28日(土)17:45開始 早稲田ー東大 @あきるの市民球場
11月29日(日)11:30開始 慶應ー早稲田 @上柚木公園球場
11月29日(日)17:30開始 明治―立教 @あきるの市民球場
12月12日(土)18:00開始 東大ー慶應 @昭島市民球場
11月22日の試合で、ここまで無敗だった昨季の王者慶應が明治にまさかの敗北。この結果を受けて法政、立教に自力優勝のチャンスが回ってきた。望みはわずかだが、明治にも他大学の試合結果によっては優勝の可能性が残っている。
各大学の命運を左右するビッグマッチが、27日夜に小野路球場で行われる立教ー法政戦だ。この試合の結果で優勝のゆくえを場合分けすると以下のようになる。
立教-法政で法政勝利
・慶應が早稲田、東大に連勝→慶應―法政で優勝決定戦
・慶應が1勝以下→法政の単独優勝
立教-法政で立教勝利
①立教が明治戦(11/29)にも勝利
・慶應が早稲田、東大に連勝→慶應―立教で優勝決定戦
・慶應が1勝以下→立教の単独優勝
②立教が明治に敗北
・慶應が早稲田、東大に連勝→慶應の単独優勝
・慶應が1勝どまり→慶應、法政、立教、明治が同率首位
・慶應が連敗→法政、立教、明治が同率首位
※優勝決定戦は同率首位が2校の場合のみ実施。
3校以上並んだ場合は得失点差により優勝校を決定。
現時点で首位に立つ法政は、リーグ最終戦となる27日の立教戦を制した時点で最低でも優勝決定戦への進出が確定する。ここまでの4試合でわずか9失点と、リリーフエースとしてシーズンMVP級の活躍を見せる崎村旭(2年・長崎南山)ら投手陣が盤石だ。残り試合で慶應にかかるプレッシャーを考えると、昨季5位からの雪辱に燃える法政は優勝に最も近い場所にいると言える。
明治にまさかの敗北を喫した慶應だが、いまだ未勝利の下位2チームにきっちり勝利できれば優勝に大きく近づく。悲願のリーグ連覇に向け、まずは29日の早慶戦で永遠のライバルを叩けるか。昨季ZETT杯王者の早稲田はプライドをかけて死にもの狂いで向かってくるはずだ。
渡辺颯斗(1年・北海)ら大型ルーキーを陣容に加え、他大から「その勢いは脅威的」と恐れられる立教の残り2試合はどちらも難敵が相手だ。互いに負ければ自力優勝の可能性が消滅する大一番となる法政戦は主力の水町和葵(2年・福井商業)が欠場を強いられるなど、下剋上に向け逆風は強い。しかし昨季も全勝中だった慶應に初めて土をつけ、相手が強ければ強いほど力を発揮してきたのがこのチーム。苦難を乗り越えて優勝できた時の喜びは格別のものになるだろう。
リコタイの2020年リーグ戦もいよいよクライマックス。異例のシーズンの最後に笑うのはどこの大学か。最後の最後まで見逃せない試合が続く。
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文:加賀谷千絵