最終回は緊迫の攻防!法政がサヨナラで明治を下す|明治×法政 2回戦

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◇明治3-4×法政
2日・あきる野市民球場

雷雨による約1時間の中断をはさんだこの試合。最後まで集中力を切らすことのなかった法政がサヨナラ勝利を収めた。一方の明治は健闘したものの、痛い4敗目を喫した。

法政は初回、先頭の奥西賢太郎(高輪)のヒットと盗塁、3番・加藤比呂(修徳)のヒットで1死1,3塁とすると、続く4番・近藤幸雄(市立橘)の内野ゴロの間に先制に成功した。
3回にも相手のエラーで出塁したランナーを犠打で2塁に進めると、奥西のライトへのツーベースヒットでもう1点を追加した。

反撃を試みる明治だったが、前半は法政の先発ピッチャー・五十嵐大智(県立高志)の前に0行進が続いた。五十嵐は5回までで球数は55球、三振を4個奪い被安打はたったの1本だった。「前回の登板から期間があいていたため、序盤から飛ばしていきました。ストライク先行でカウント優位に進め、自分のピッチングができたと思います。球威も戻ってきて、ピッチングの幅も広がったので投げていてとても楽しかったです。要所で三振を狙って取れたところが大きな収穫でした。中断もありリズムを作りにくい環境でしたが、打たせて取る意識が良い結果につながったと思います。」と振り返り、法政に流れを生み出した。

明治打線を封じる投球を見せた法政・五十嵐

なんとか点を返していきたい明治は6回、9番・矢野将大(昭和学院秀英)が反撃のヒットを放つ。2番・富岡俊平(都立城東)が四球でつないで1死1,3塁とすると、得点圏打率は驚異の5割超を誇るキャプテンの伊藤秀真(都立新宿)が法政の2番手・崎村旭(長崎南山)からセンターへタイムリーヒットを放ち1点差とした。

対する法政は明治を引き離しにかかる。7回、8番・川島優太(県立柏南)が四球で出塁し犠打で進塁すると、ここで打席が回ってきたのは法政の核弾頭・奥西。奥西は初球を強振し、3塁線に強烈な打球を放った。明治のサード・松本朋大(都立昭和)も決死のダイビングを見せたが及ばず、この2塁打によって川島が生還し、法政は大きな追加点を獲得した。
この試合で、明治のエース・川上裕陽(甲南)からの1安打を含む3安打2打点1得点の大活躍を見せた奥西。「試合間隔があいていた上に、最近の試合の序盤がぬるっと簡単に攻撃が終わっていたので、第1打席は1番打者として多くの球数を投げさせて何かしらの形で出塁できればいいと思っていました。」とした上で、その後の打席については「毎回ランナーがいる場面だったのでケースバッティングを考えるべきだったと思いますが、自分にはそのようなことをする余裕も技術もないので、『来た球を打つ』それだけを考えていました。最後の最後にゆうひ(川上)からヒットを打ててめちゃくちゃ嬉しかったです!」と謙虚な姿も見せながら笑顔で語った。

1番打者の役割を果たした法政・奥西

時間制限により最終回となった8回、明治も必死に食らいつく。8番・大塚寛大(星野)、9番・矢野の連打で1点を返すと、2番・富岡が初球にスクイズを成功させ土壇場で同点に追いついた。
矢野もこの試合2安打2得点の活躍を見せた。昨シーズンは2番を打つことも多かった巧打者は、「球はよく見えていてバットも振れていたので、甘い球を積極的に狙っていきました。結果的にどちらも1発で仕留めることができ、良い結果につながってよかったです。」と打席を振り返った。

ただここで終わらせないのが今シーズンの法政だった。加藤の四球や近藤の2塁打、その後の敬遠で無死満塁とすると、6番・古谷一真(桐蔭学園)が詰まりながらも内野安打を放ち加藤が生還。血の明法戦にピリオドを打った。


今季5勝目を手にしリーグ優勝が見えてきた法政。一方の明治はこれで暫定5位と厳しい戦いを強いられている。この先、両チーム1敗も許されない戦いが続いていく。

文:富岡俊平

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