意地をぶつけ合う死闘、延長戦が終わらない!|慶應×立教 2回戦

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◇慶應9ー8立教
20日・検見川総合運動場

今季初のタイブレークとなった試合は激闘の末に慶應に軍配が上がった。これで慶應は2連勝となり、念願の勝ち点を掴み取った。

試合は初回からいきなり動く。16日の早稲田戦に引き続き、中3日での先発となった齊藤仁生(県立海老名)を慶應打線が攻め立てる。早稲田戦で145球を投げ切った疲労が色濃く残る影響か、ボールが浮つき制球が定まらない。慶應打線はその隙を見逃さず、エラーも絡み満塁とするとそのまま押し出しのフォアボールで先制する。

対する慶應の先発は3年生の棚橋佑介(県立関)。伸びのある直球で打者を押し込み、危なげない投球を見せる。

初回からテンポの良い投球を見せた先発の棚橋

すると3回表、テンポの良い投球に応えるように上位打線の連打とフォアボールで0アウト満塁とすると、打席には頼れる5番・横山春平(東海大学付属浦安)。初球を振りぬくと、センターに鋭い当たりが放たれ追加点となる。なおも0アウト満塁のチャンスであったが、ここは齊藤も意地を見せ後続を断ち切り、この回を最小失点で切り抜ける。

その後はどちらもランナーを出すも好守備や併殺などで流れを掴み切れず、ホームベースが遠い展開が続いた。

6回裏、試合の流れが変わる。ここまで立教打線をわずか1安打に抑え込んでいた棚橋だったが、先頭の9番・宮川岳大(都立小山台)にフォアボールを許すと、1番・櫻木慶伍(県立天白)にライト前に運ばれ、続く打者にもフォアボールを許してしまう。立教は0アウト満塁と待望のチャンスを迎える。ここで打席を迎えた3番・前田耕生(東北)がレフトに犠飛を放ち、1点差とせまる。

続く7回も先頭の5番・廣田悠斗(日本大学付属習志野)があわやホームランとなる打球を左中間に放ちツーベースヒットとなると、1アウト3塁で7番・丸田善大がきっちりとセンターに犠飛を放ち試合を振り出しに戻す。

9回裏、立教は2アウトからフォアボールとヒットで1,3塁とチャンスを作ると打席には再び丸田。左中間に鋭い打球を放ちサヨナラかと思われたが、ここはセンターのポジショニングが光りグラブに収まった。

互いに得点圏にランナーを置くもあと一本が出ない展開が続き、試合はここで今季初の0アウト1,2塁からのタイブレークに突入。ここから両チームの打線が大爆発。

10回表の慶應の攻撃は先頭が倒れるも、7番・小野田優亮(栄光学園)、8番・藤井耀太(県立横浜翠嵐)の連打で1点を奪い取る。その後2アウトとなるも上位打線の3連打でさらに5点を追加し、計6得点で立教に重圧をかける。

後がない立教、6点差は絶望的と思われたが反撃を見せる。先頭の岸本大輝(新潟明訓)がデットボールで出塁すると、9番・宮川、2番・川田崇弘(土佐塾)、3番・前田がタイムリーを放ち2点差に。なおも0アウト満塁で同点、サヨナラのランナーを置き主将の4番・石井滉太郎(世田谷学園)を迎えると、立教ベンチのボルテージはマックスに。

タイムリーを放ち雄叫びを上げる宮川

たまらず慶應は守備のタイムをとり、8回からマウンドに上がった山家健(都立青山)が何とか石井を打ち取るも、5番・廣田、6番・齋藤の1年生による連続タイムリーで6点差を追いつく。いまだ1アウト満塁で打席にはまたもや丸田。1ボールからの2球目を振りぬいた当たりはセンター後方へと放物線を描いた。立教ナインはガッツポーズしベンチを飛び出す。慶應万事休すかと思われたが、十分に助走をつけたセンター片岡壯介(浅野)が決死のストライク送球でクロスプレイの末タッチアウトに。試合が続くことが決まると、グラウンドには立教の悲鳴と慶應の歓声が入り乱れた。結果的にこれが明暗を分けるプレーとなった。

片岡のこれ以上ない好返球でサヨナラ負けを回避!

11回表、初回からマウンドに立ち続ける齊藤は先頭を打ち取るも6番角田真(慶應義塾)にタイムリーを許し失点する。しかしながら、何とかこの回を1点で切り抜ける。

裏の攻撃、1点を追いかける立教は先頭の岸本がきっちりと犠打を試みるが、投手山家の好フィールディングで塁を進めさせない。その後2アウト満塁とするも後続が倒れ、3時間に及ぶ激戦が幕を閉じた。

終わってみれば慶應16安打、立教9安打のうち、延長戦の2イニングにそれぞれ7安打、5安打が集中する結果に。まさに死闘と呼ぶべき熱戦だった。立教の齊藤は11イニング174球を一人で投げ切った。

決勝点となるタイムリーを放った角田はこの打席について、「比較的冷静でした。スライダーで前に出される打席が多かったので、できる限り引き付けて打とうと決めていました」と振り返り、「打ててほっとしました。中軸として打線をけん引しなければならない立場にありながら、勝負所での凡退が続いていたので、大事な場面で1本出すことができて本当に良かったです。みんなのおかげです!」とナインを労った。

決勝打の角田

これで慶應は今季初の勝ち点を獲得し、順位浮上に望みを繋げた。一方立教はこの試合に敗れたため次の法政との試合がシーズン最終戦となることが決定した。冷える季節となり、残り日程もわずかであるが、最後までリコタイの熱は冷める気配がない。

文:相原樹

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