【数珠繋ぎ式対談⑧】「まるで”右の柳田”のような打者」立教・野口優希➡早稲田・青木元寿

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去年立教を躍進へ導いた立教の「ドクターK」こと野口優希。彼が対談相手で指名したのは、早稲田が誇る強打者の青木元寿。去年のリーグ戦でも熱い勝負を繰り広げた両者が野球への向き合い方について語り合う。

野口が青木を指名した理由

野口:去年対戦した打者の中で、一番対戦したくなかった打者で打ち取った記憶がない打者が青木君だったので、青木君が何を考えているのか気になって指名しました!ぜひいろいろな意見を聞いてみたいと思います。

青木:指名ありがとうございます!昨シーズン対戦することが多く、リーグ戦で一番印象に残っている野口さんにそう言っていただけて嬉しいです。野口さんが立教のエースとしてどんなことを考えながら投げているのかすごく興味があるので是非お話を聞かせてください!

青木の対左投手の打撃理論

野口:では、早速質問させてください。左投手とも右投手ともそれぞれ対戦する機会があったと思うんだけど、特に左投手と対戦するときに意識していたことはありますか?特に立教戦は左右関係なく打っていた印象があるので!

青木:そうですね。左投手と対戦するときに意識していたのはインコースの真っすぐをどう対処するかです。
もちろん相手投手のレベル、配球などによって変わりますが、野口さんのようにインコースにズバズバ投げ込んでくる投手に対しては最初から捨てるか、逆にその球だけ狙っています。野口さんのストレートは、狙っていても、空振りしたり大分苦しめられました(笑)

野口:やっぱりそうなんだね。個人的には低めの変化球全然振らないなって思ったり、インコースもファールにするなって思いながら投げてたら甘いストレート打たれていた気がするから、そういうことだったんだね!二戦目の特大レフトオーバーは最初スタンド入ったかと思いました(笑)

青木:今シーズンは野口さんからもホームラン打ちたいですね!まだまだ練習不足なので頑張ります!

野口:僕も打たれないように頑張ります。

投手野口の投球に対する”意識”

青木:僕からも質問いいですか?野口さんは早めにカウントを整えて、打ち取る、三振を取る、というイメージがあるのですが、試合ではどんなことをイメージして投げていますか?特にクリーンアップ相手にどんなことを意識しているか教えてください!

野口:基本的には青木君が言ってくれた通りに意識して投げています。左打者には変化球でカウントをとりに行き、右打者は内に直球中心の意識かな。追い込んだら三振を狙って投げています。

だから逆に、去年は簡単に追い込んでも打たれることが多かったと思います。外す必要もあると思うけど、自分の場合フォアボールになってしまうので(笑)

クリーンアップの時はまずは長打を打たれないように意識してます。早稲田は右の強打者が多いから特にコースには気を付けているつもりです。それでも、青木君と野宮君には簡単に打たれましたが(笑)あとはランナーがいる場合は低め中心で、自分は投手初心者同然なので、配球はキャッチャーの北里君に任せてます。

青木:なるほど!すごく参考になります!追い込んだら三振を狙っているのはすごく伝わってきます。 去年はチームとしてもたくさん三振を取られましたからね。今年はしっかり対策させていただきます(笑)

野口:たぶん去年の早稲田なスタメンで三振していないの青木君だけだったと思うので、今年はぜひ三振してくださいね!

打者青木の理想像

野口:ではまた、僕からの質問です!僕から見て青木君は長打も打てて、選球眼もいい印象があるんだけど、理想の打者像はありますか?

青木:自分の理想としては、高い出塁率と長打率で打点を稼いでチームに貢献できる打者ですね!細かいところだと直球にも変化球にも対応できる柔軟なバッティングができる打者になりたいです。
もちろん自分が打って点を取りたい気持ちもありますが、後ろにもいいバッターが控えているので、冷静に四球を選んで出塁するのも大事だと思ってます。今年は長打が打てるように工夫しながら練習しています!!

野口:なるほど!!立教戦に限ればたぶん出塁率かなり高いよね(笑)右版の柳田選手みたいだね!!今年はますます気を付けないといけないですね!!

早稲田・青木元寿(海老名)

プレッシャーへの対処法

青木:では僕からも質問なんですが、エースとしてプレッシャーがかかるシーンが多いと思うのですが、そういった場面で何か意識していることはありますか?僕はチャンスのシーンでは、つい力みがちなので、いつもより多めに屈伸して打席に入ったりしています。

野口:僕自身あまりプレッシャーを感じない人だと思っているのですが、個人的にピンチの時に意識していることは、投げ急がずにバックやベンチを見ることですね。

去年はセンターラインの先輩方が頻繁に声をかけてくださったので助かりました。たぶん、あまり考えずに投げているからプレッシャーは感じていないのかもしれないかな(笑)

青木:確かに、野口さんはどんな場面でも普段と変わらずに投げていたような気がします。去年の立教は個性的で明るい方が多く楽しそうに野球をしていたのが印象的でした。

青木の弱点は?

野口:最後にもう一つだけ質問させてください!青木君の苦手なコースと球種を教えてください!

青木:かなりストレートな質問ですね!正直に言うと、膝下に沈むスピードのある変化球が苦手です。ここで言ってしまったので、開幕までに克服できるように頑張ります!

野口:教えてくれてありがとう!まあ僕にはそんな変化球ないので、あきらめて頑張ります!他大の投手の参考になればと思います(笑)

青木:そう言って野口さんがこっそり習得していそうで怖いです(笑)

最後に

野口:(コロナウイルスの影響で)今年対戦する機会は去年ほど多くないけれど、早稲田に勝つのはもちろん個人の対決でも勝てるように頑張ります!

お互いにタイトルを狙っていい試合しましょう!!

青木:対戦楽しみにしてます!!今年もよろしくおねがいします!!

投でチームを引っ張る野口、打でチームを牽引する青木、チームの勝敗だけでなく、二人の勝負からも目が離せない。

文・高橋孝太  取材,編集・上野貴洋/山田美祐/米倉志織

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