華の早慶戦!直前対談企画第四弾 ~監督が見据える”早慶戦”とは~|別府要(早稲田)×西亮輔(慶應)
ーーせっかくの機会ですから、お互いのチームについて聞いてみたいことがあれば自由にお話ししてみてください!
別府: 慶應って去年と今年、すごい新歓成功してるなって印象。新入生に沢山入ってもらうためにはどうしているのかな?というのが気になる。
西: なるほど。今年は今の2年生がビラ配りとかTwitterの更新とか頑張ってくれたのもあるけど、在籍している選手の高校の縦の繋がりで入部する選手がそこそこいるのも理由の一つになるのかな。
別府: なるほどね、先輩が入っているから興味持ったとかそういう部分が大きいのかな。
西: 俺からは王者として君臨していた今までの先輩の代から受け継いだ良い部分と、後輩に是非受け継いで欲しいと思っている部分かな。
別府: 今までの先輩から受け継いでいるのは、やっぱり「勝者のマインド」っていうか、それはもちろん対外的な部分も大きいと思う。「最終的に勝つのはオレたちだ!」と思っているし、例えばマグレで出たヒットやファインプレーだとしても「やっぱり早稲田は上手いな」と相手に思ってもらえるのは、先輩たちが「強い早稲田」っていう印象をつけてくれたからだと思う。後輩たちにも、そういうところを伝承したいと思う。勝ち癖つけるより、負け癖つける方が何倍も簡単だし。そういう意味でも、今年の立教はほんとすごい。
西: 確かに、「早稲田=強い」っていうのは固定概念として持ってしまっている。強いのは事実なんだけども(笑)
別府: 来年以降のリーグ戦にも、そういう形で影響を与えると思うと、明日の試合は相当大事だね。やはり負けられない。
西: 確かに、慶應の後輩も考えすぎるところあるから、別府の言う「勝者のマインド」を持ってもらえるようにしたいな。ただでさえ日々の活動で3年が迷惑かけているから少しでも残せるものを残したい。
別府: 早稲田としても、下級生の存在はかなり大きい。グラウンド持ってないから、毎回違う練習場所に長い距離チームの荷物持ってきてもらうのも下級生の仕事になっているし。
西: 改めて下級生の存在の大きさを感じるね。
別府: そういう状況で、なかなか大勝もできてないから、試合にも出してあげられない。リーグ戦とは別に、1、2年生試合みたいなのを企画しても良いかも。理事会もリーグ戦運営だけで大変だからわがままになっちゃうけど。
西: 同じだわ。楽な試合なかったからなかなか試合に出してあげられる機会が作れなかったし、慶應は人数が多いから選手1人の出場はさらに短くなるし。そういう試合があってもいいかも。
ーー最後に試合への意気込みをお願いします!
西: 正直、早稲田と戦う前に優勝を決めたかった(笑)けれど、この一年間は今までの絶対王者である早稲田から勝ち点を取って優勝することを目標に頑張ってきたからこれ以上の舞台はないと思う。お互い負けられない状況で間違いなく今年一番の緊張感ある試合を楽しむ心を忘れずに、チーム一丸となって勝利を掴み取り、みんなに胴上げされて保土ヶ谷の真っ黒な夜空を目に焼き付けたい!
別府: 悟空とベジータ、キン肉マンとロビンマスク、刃牙と勇次郎、早稲田と慶応。そういう良きライバル関係であり、強敵なので、楽な試合にはならないことは覚悟してる。だけど、リーグ戦が終わるまでは、王者の称号は我々が守っている。臆することなく、慶応と早稲田の格の違い、KidsとKingsの箔の違い、エキストラと主役の違い、これらの『違い』を確と見せつけて自分たちらしく勝ちたいと思います!
一同(別府以外):最後の最後に「別府節」出してきたな(笑)
両大学の監督同士、なにか通じるものがあったようでたくさんの想いを語りあってくれた。いよいよ本日、リコタイ華の早慶戦!!頭脳派の二人が魅せる華麗な采配にもぜひ注目していただきたい。
文、取材:鶴井彩央 編集長:林克樹