優勝戦線に生き残ったのは立教!3連覇中の早稲田は自力優勝が消滅 | 早稲田×立教 3回戦

Pocket

 

◇10日・ダイワハウススタジアム八王子

結果

チーム12345678RH
早稲田0012000035
立教1100011×112

 

2得点を挙げ勝利に大きく貢献した小野

 

1勝1敗で迎えた早稲田対立教の第3戦は立教が4-3で勝利。今季3敗目を喫した早稲田は残る慶應との第2戦、第3戦に勝利しても慶應が早稲田戦以外に勝利した場合は勝率で及ばないため、今季リーグ戦の自力優勝が消滅した。勝利した立教はこれで勝点を3に伸ばし、残る明治、慶應とのカードで勝点を挙げれば優勝となる。

 

 

リーグ戦の優勝争いは、早稲田と立教が慶應を追いかける構図。開幕から無傷の7連勝中の慶應を上回る為には勝点を一つも落とさない状態で慶應との直接対決に臨む必要があり、この日迎えた早稲田ー立教3回戦は負けたチームの自力優勝が消滅するという状況の大一番だった。

先手を取ったのは立教。1回ウラ先頭の川崎泰雅(松山)が初球を鮮やかにライト前へ運んだあと立て続けに二盗、三盗を決めて早稲田の先発・多田雄一(柏陽)を揺さぶると、この後3つの四死球を絡めてあっという間に先制点を奪った。2回にも相手のミスで追加点を奪った立教だったが、 3回に暴投で1点を失うと4回にはボークや守備の乱れで更に2点を失い逆転を許すという落ち着かない展開に。

リードを奪った早稲田は2番手のルーキー工藤智裕(成蹊)が完璧なリリーフを見せると、5回からは最多勝ランキングを独走するエース南智樹(米子東)が登板。盤石の継投かに見えたが、6回に捕逸による振り逃げで出塁したランナーがファーストのエラーで生還。まさかの形で三たび試合は振り出しに戻った。

3-3の同点で迎えた7回、早稲田は二死三塁の好機を作るも4番吉藤夢来(川越東)が三振に倒れ勝ち越しならず。熱投を続ける立教先発の野口優希が川越東高の先輩として意地を見せた。立教はその裏、一死から四球で出塁した8番小野耕太郎(山手学院)を一塁に置いた場面で9番廣瀬竜馬(小山台)にベンチから出たサインは送りバント。ここで廣瀬が三塁側に絶妙なバントを転がすと、一塁に気迫のヘッドスライディングを敢行。内野安打として好機を広げると、二死後2番赤崎南斗(桐光学園)が放った打球はショート正面へのゴロ。3アウトチェンジかと思われたが、鉄壁の守備を誇ってきた早稲田のリコタイJAPAN二遊間にまさかの綻びが生じ二塁走者の小野が一気に生還。立教が大きな勝ち越し点を奪った。

ここで時刻は21時40分をまわり、規定により8回がラストイニングとなることが決まる。最後の攻撃に懸けたい早稲田だったが、最後は代打・山本陽太郎(浜松日体)が遊飛に倒れ万事休す。野口が早稲田に対して二試合連続の完投勝利を飾り、立教に3つ目の勝点をもたらした。

 

試合終了と共に歓喜の輪ができた

 

この試合でも猛打賞で勝利に貢献した川崎が「(松山高校時代に)埼玉でベスト4になった時と同じくらい嬉しいです」と表現したのは決して言い過ぎではないだろう。3年以上勝利すら無かった相手に二戦続けて土をつけ、これで勝点5のリーグ優勝まであと3勝。立教のサクセスストーリーはいよいよ最高のフィナーレが見えてきた。

 

文:小池颯

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です