ZETT杯優勝は法政!三度目の正直で早稲田に快勝│ZETT杯2021 早稲田×法政

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◇早稲田1-3法政
5日・あきる野市民球場

数々の熱戦を繰り広げた2021年のリコタイもいよいよ完結。堅実な強さでリーグ戦王者となった早稲田と、リーグ戦同率2位でリベンジを狙う法政がZETT杯優勝をかけて戦う、最終戦にふさわしいカードとなった。
結果は法政が投打の噛み合った試合展開で主導権を握り、ZETT杯優勝を果たした。

早稲田・石井智己(県立岡山朝日)、法政・五十嵐大智(県立高志)の両先発は3度目の対戦。互いにピンチを背負うも3回まで先制を許さない投球でしっかり試合を作り、味方の援護を待つ。

打線の沈黙を破ったのは法政。4回に先頭の岩﨑照英(成田)が頭部への死球を受け、臨時代走として近藤幸雄(市立橘)がランナーを務めた。1アウト1塁から古谷一真(桐蔭学園)がヒットエンドランを決め、一打先制の場面で打席に立ったのは初回に盗塁を刺して早稲田の攻撃の芽を摘んだ3年生の川島優太(県立柏南)。見事スクイズを決めて先制し、均衡を破った。

法政は攻撃の手を緩めることなく早稲田の継投を攻め立てた。6回には4番・近藤がヒットで出塁すると四球とエラーの間にホームに還り2点目。さらに先制のスクイズを決めた川島がフルカウントからライトにボールを運び、リードを3点とした。
投げては先発の五十嵐が6回途中まで被安打2・無失点の好投。多くの試合で先制して勝ってきたリーグ戦王者の勝利の方程式を出させなかった。
先制のスクイズにタイムリー、更には盗塁阻止と攻守で大活躍した川島は「先制はパスボールでチャンスが広がったあとの次のボールでスクイズのサインが来たので、絶対に決めてやるという気持ちで打席に入りました。先制点という大事な得点を取れて嬉しかったです。追加点は野球人生最後の打席が近づいていたのでピッチャーとの勝負を楽しもうという気持ちで打席に入りました。」とそれぞれの打席を振り返った。さらに「毎回チャンスで自分に回してくれていたので、期待に応えられて良かったと思いました。」と語った。

攻守で活躍した川島

一方の早稲田は7回、先頭の清瀨智大(県立新潟南)が四球と2つの盗塁で3塁を陥れ、ゴロの間にホームに還って1点を返した。しかし法政の2番手・井上祐(桐朋)が好リリーフを披露し反撃には至らず。早稲田は法政の投手陣を前に、試合を通して2安打と本意無い結果となった。

いよいよ歓喜の瞬間が訪れる。9回表、2アウトから法政は絶対的エース・崎村旭(長崎南山)を投入。空振り三振を奪い、ゲームセットとなった瞬間、選手たちはマウンドに駆け寄って喜びを爆発させた。
チームをリーグ戦2位、ZETT杯優勝に導いたキャプテンの加藤比呂(修徳)は「決勝戦はリーグ戦で2連敗していた早稲田だったので、もう絶対に負けられないという印象でした。優勝した瞬間はこのメンバーで優勝できたことが最高に嬉しかったです。」と振り返った。

優勝を勝ち取り、マウンドに集まる選手たち

これにて2021年度の全ての試合が終了。多くの3年生は引退を迎えた。
しかしリコタイはまだまだ熱い。今後は引退特集などをお届けし、冬が明けると新チームが始動、来夏には今季に負けない熱戦が繰り広げられているだろう。リコタイの今後に益々注目だ。

文:浅野希子

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